私設工房の作業日誌です。主に船を作っています。

タミヤ1/350重巡洋艦「最上」(1943→1944.10)の製作(4)
 最上の現状を報告します。前回まで組立にそれほど時間はかからないだろうと書いてきましたが、ここに来て少々厄介な問題が出てきました。


 まず、船体の底と上を貼って合わせ目をパテ埋め整形しました。タミヤのこのキットはウォーターライン仕様も選べるように水線部で分割されていますが、フルハルで作る側にとっては船体の一番目立つ部分に合わせ目が来る上に、合わせ目の際まで外板モールドがあるので整形が面倒でした。


 後部上甲板には飛行甲板をネジ留めする穴が3ヶ所あります(赤矢印)。青矢印は上の飛行甲板から降りてくる階段です。


 飛行甲板は支柱の3ヶ所が金属パイプになっていて、その中にネジを通して固定する仕組みです。しかしながら、このパイプが太くて他とバランスが合いません。加えて他の支柱も下の後部上甲板を貫通していないため、甲板付近で微妙にズレます。これもあまり格好のいいものではありません。


 そこで、キットの支柱は一旦全て削り落として新たにプラ棒で作り替え、下の甲板を貫通させることにしました。そのため、後部上甲板の支柱が当たる位置にドリルで穴を開けました。固定用のパイプとネジも他の支柱と同じサイズにします。階段やその他の彫刻も一旦全て削り落としました。キットの甲板の表面は鉄甲板の滑り止めになっていますが、私はリノリウム貼りとして仕上げます。理由は塗装の時に改めて述べます。


 飛行甲板の裏側の彫刻もどうも変です。支柱と補強用のガーターが全く無関係に並んでいます。これでは強度が保てませんし、見た目も全く美しくありません。ちょっと厄介なことになってきました。

タミヤ1/700軽巡洋艦「五十鈴」の製作(1)
 1/350最上と平行して1/700も一つ作ります。大正年間に建造された三~四本煙突の軽巡洋艦は排水量から5,500トン型と呼ばれ、様々なプロトタイプが存在しました。五十鈴は大戦末期に主砲や航空兵装を外して対空砲や機銃を強化した防空巡洋艦に改造されました。タミヤから出ているキットはその状態を再現したもので、今回はその時期設定通りに作ります。


 1/700の5,500トン型軽巡は数も派生型も多いために複数のメーカーからキットが出ています。タミヤからは三本煙突タイプの戦前~大戦前半型と大戦後半型の二種類が出ています。画像の上が前半型、下が後半型の船体です。違いは船体前半の魚雷発射管用のくぼみが埋まっていることと、艦尾の機銃座の有無ですが、タミヤの後期型船体はくぼみがなぜか最初から埋まってなく、別に埋める部品を上から取り付けます。

 

 ところが、この部品がタミヤらしくなく全く合いません。全方向に隙間が出る上に、傾斜した船体の下側に幅を合わせて垂直に立ち上がるため甲板の位置で幅がわずかに足りません。そのため、部品を二つに割ってプラ板をはさみ、甲板レベルで幅を合わせて下側を削りました。甲板の側面ラインがくぼみの位置で直線的になっているのは実艦も同じです。


 この作業の関係で、船体の側面と甲板のモールドも一旦全て削り落としました。今回は大正年間からの古参艦なので、船体外側の外板表現も多少オーバー気味に付けるつもりです。


 船底も固定用のボルトや変形防止の金属板を仕込みました。

 最上の現状については近日中に書きます。

タミヤ1/350重巡洋艦「最上」(1943→1944.10)の製作(3)
 また1週間以上過ぎましたので、経過報告します。

 
 現状はちょうど艦橋の作業が一通り済んだところです。ここは基本形はいじってませんが、手すりが予想外に複雑だったことと、細かい表現で意外に手を加えるところがありました。ドアや窓の追加、天井のサポートや梁の追加、通風口にメッシュ、信号台やアンテナの作り直しほか多すぎて書ききれません。画像で灰色のプラの色をしてない部分は全て手を加えたところです。


 艦橋の正面です。なかなかいい面構えです。ピーンときます。君のような人材を…もとい、基本形でこれだけパシッと決まるのは、キットの基本設計が優れている証拠です。向かって左下側の高角見張り所とてっぺんの方位盤は窓を開けて中に観測器を仕込みました。

  
 下側はこんな感じです。仰ぎ見て威容を感じられるのが1/350の1/700にはないところで、そこには気をつけて作っています。煙突は塗装の関係で全ての作業はまだ終わっていません。外側の配管も接着していません。


 巡洋艦ですが、この角度から見ると長門型戦艦の艦橋に雰囲気が少し似ています。


 艦橋の部品を分解するとこれだけになります。これで中央部の主要部品の修正が一段落付きましたので、次は再び船体の作業に戻ります。

タミヤ1/350重巡洋艦「最上」(1943→1944.10)の製作(2)
 前回の更新から10日以上過ぎました。作業は進んでいますが、各セクションが同時多発的に進行しているためなかなか区切りがつきません。しかし時間も空きましたので、現時点で終わっている部分を示します。


 中央の機銃台の上に兵員待避所があります。ハッチと階段がモールドされていますが、これでは小さすぎて入れません。


 この部分は上側面図からではよくわからず、また明瞭な写真もないので、機銃台の下まで部屋を延長させ、機銃台からではなく後ろの吸気口の上と下で出入りする構造と考えてみました。


 最終的にはこのような構造になります。円形状の台は探照灯を載せる台です。キットは機銃台の周囲にブルワーク(ついたて)が付いていますが、図面上も写真からも手すりである事が明白なので、削ってエッチングの手すりを貼りました。


 機銃台の裏側はこう処理しました。フジミの金剛の時は汎用の穴あきエッチングパーツを使いましたが、穴が綺麗な反面、微調整が難しく取り付けに大変時間がかかったため、今回はプラ板にドリルで穴を開けたものを貼り込みました。


 後部艦橋も図面上はフィギュアの立っている位置にドアがあります。しかし、これも狭すぎて出入りできません。


 そこで通路の位置を1.5mmほど下げてみました。かなり難儀な作業でしたが、これでバランスが良くなりました。他にも通風口をくり抜いてエッチングのメッシュを貼ったり、ドアをエッチングと取り替えたり、ハシゴをつけたりいろいろ手を入れました。搭状に立っている見張方向盤もシャッターを開けて中に双眼鏡を仕込みました。機銃台の囲みも手すりに変えました。


 裏側はこのように処理しました。詳しい資料はありませんが、いろいろな艦の実例からアレンジして加えました。

 タミヤの最新キットなのでそれほど苦労しないだろうと思っていました。確かに組むのは楽でフジミの金剛のように部品のすり合わせ等は必要ありませんが、そこは1/350ですることが沢山あり1/700が如き数週間upとはいきません。他の部分も順調に進んでいますので、一段落付いたものから随時示します。
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まとめ